今日はなろうで掲載されている「王太子が公爵令嬢に婚約破棄するのを他人事で見ていたら後日まさかのとばっちりを受けました」のあらすじと感想を紹介します。
わたし、ありとあらゆるなろうテンプレ系小説を読んできたのですが、あらすじ時点ですでに面白かった作品でした。それでは公式のあらすじ、どうぞ。
あらすじ
ソルリディア王国の王太子アルトバルトは、学園生活も締めとなる卒業式の壇上で愛を語り始めた。婚約者の公爵令嬢コーネリアの前で、婚約者じゃない男爵令嬢ポアラに…。
私たち女子生徒は一斉に扇子を開き、左斜め45度に傾けて右中指だけ伸ばす。”てめえ、何言ってんだ!?”の恐ろしいほど揃った扇子ポーズだ。そんな扇子ポーズも気にせず、とうとうアルトバルトはコーネリアに婚約破棄を突きつけた。「殿下…」哀しげに眉を顰めアルトバルトを見つめるコーネリアは、扇子をきれっきれに閉じて右斜め30度に傾け右小指を立た後、ゆっくり扇子をトンと首に当てた。”クソが…(社会的に)殺す”……という婚約破棄現場を私、伯爵令嬢ミリアムはうわ〜と他人事で見てたのに、後日なぜか自分も婚約破棄を言われたお話。
ちなみに、扇子ポーズで本音を伝える扇子言語は女性の優しさです!
なろう小説あらすじより引用
小説情報
- 作者:山田雅
- ジャンル:異世界〔恋愛〕
- 小説情報:【完結】62ページ 118,423文字
ちなみに現在は番外編が更新されています。
こんな人におすすめ
なろう小説は日々新しい作品が生まれています。
この作品も「王子が男爵令嬢に惹かれて公爵令嬢と婚約破棄」「ざまぁ」からの「溺愛」とキーワードだけ聞くとテンプレ小説に思えるかもしれません。ベースのストーリーはテンプレであるのですが、そこに「扇子言語」という新たな概念が入ることで、同じパターンに飽きてしまった方でも楽しめる魅力的な作品です。
- 変わり種の設定に手を出してみたい
- 溺愛モノが好き
- そこそこの読み応えがほしい
感想
※一部ネタバレになる可能性がありますので、前情報なく読みたい方はこちらから
「王太子が公爵令嬢に婚約破棄するのを他人事で見ていたら後日まさかのとばっちりを受けました」
いわゆるテンプレの婚約破棄……と思ったら主人公はそれを見ていた側でした。他の作品だったら王子に婚約破棄された公爵令嬢コーネリアと王弟の子息ドルリチェで一本書けそうなのに、そこはさらっと流して本筋は伯爵令嬢ミリアムのお話。
伯爵家の家訓は「川の流れに身をまかせ」で、メダカのように流れに逆らわずに行きついたところでがんばろう、というもので、いかにも中位貴族といった感じが面白くて好きでした。
そしてこのストーリーの真骨頂は扇子言語。最高でした。
思わず読みながらポーズを想像して真似してしまいました。(”てめえ、何言ってんだ!?”のポーズ)扇子言語自体のおもしろさはさることながら、扇子言語を習得していない人との意思の疎通の測れなさによって様々な展開が生まれいました。
後半ちょっと甘すぎて砂糖吐きそうになりましたが、全体としてはストーリーも意外に展開が多く、とても楽しかったです。
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